「戦地に国民」への道 解釈改憲検討 首相が表明

2014.5.16東京新聞【筆洗】より
今、そこに大量破壊兵器や弾道ミサイルの脅威が差し迫っている。
そう言って始めたイラク戦争の大義がまやかしだったと分かった時から、英国ではこの戦争の検証が始った
▼強い権限をもつ調査委員会が機密文書を調べ、公聴会も重ねてブレア元首相らにも証言を求めた。検証の一つの焦点となったのが、英政府の「法の番人」たる法務長官を務めたゴールドスミス卿の言動だった

▼彼は当初、イラクへの武力行使は、国際法上「違法」だと名言していた。だが、2003年2月に訪米したことで考えを変える。ブッシュ政権の法律担当者らに「合法」だと説得されたのだ

▼英外相らからも再考を促されていた長官は、ついに英国の参戦に青信号を出した。法の番人が政治家や米国の言いなりとなって法解釈を歪めたことで、03年3月20日、英国は泥沼の戦争に突入した

日本政府の法の番人・内閣法制局長官は集団的自衛権の行使は憲法が許さないと言ってきた。その番人を自分の意を汲む人物にかえた安部首相はきのう、これまた自分の意を汲んだ有識者らの提言を受け、集団的自衛権行使に向け舵を切った

日本も米国の求めでイラクに航空自衛隊などを派遣した。後に裁判所は空自の活動は違憲だったと断じたが、政府はあの戦争の検証すらまともにしていない。過去に学ばず、どんな未来に向かうというのだろう。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。